症例紹介「左橈尺骨骨折整復手術」

今回は実際に千葉どうぶつ総合病院で行われた、左橈尺骨骨折整復手術の症例についてご紹介いたします。

基本情報(患者情報および状態の所感)

  • 犬種:ポメラニアン
  • 年齢:1歳
  • 性別:雌
  • 体重:2.9kg
  • 主訴:他院より紹介。事故により左橈尺骨骨折。

実例(検査~手術~術後までのプロセス)

検査所見

X線検査
左橈尺骨骨折を認める。

以上より高エネルギー外傷による左橈尺骨骨折と診断し、左橈尺骨骨折整復手術を実施した。

手術所見

以下簡単な手術の流れになります。

  1. 前腕頭側を橈骨骨幹部から手根部にかけて皮膚切開
  2. 骨上組織を鋭性/鈍性に剥離し骨折部を露出
  3. 骨折部を整復し、Movora1.5LCPプレート6穴にて固定
  4. 遠近2本、近位3本のロッキングスクリューを挿入、真ん中1穴は空穴
  5. 最遠位は7mm、他4本は6mmのロッキングスクリューを挿入
  6. 定法通り閉創
  7. 術後に強化ロバートジョーンズ包帯を装着

Photo

術後所見

術後の経過も非常に良好であり、翌日退院となりました。
退院後は2週間の安静をお伝えし状態安定、現在まで経過良好です。